プラズマ窒化処理(イオン窒化処理)
真空中でプラズマエネルギーを利用した環境重視の窒化処理です。
プラズマ窒化処理(イオン窒化処理)とは?
真空炉中で、炉壁と処理品との間で、直流電圧をかけると、グロー放電が発生します。
グロー放電を起こすための反応ガスとして、水素(H2)ガス(一部:アルゴンガス(Ar))を使用しています。励起したプラズマ中に、窒化反応ガスとして、窒素(N2)ガスを導入すると、窒素原子は、同様に励起してN+のイオンに変わります。
このN+イオンを処理物の表面に帯電させ、活性化窒素元素を拡散させ表面硬化させる方法です。
一般的には、1から10torrの真空減圧下で400℃から570℃で処理されます。
イオン窒化処理の最大の特徴は、無公害処理であることで、今後、環境問題を重視した処理方法として、注目されています。
特徴
- 無公害処理であり、地球温暖化に結びつくガスをほとんど使用しません。
- 処理に使用する熱源がプラズマであり、省エネである。
- 500℃以下の低温域での窒化処理が出来き、寸法変化歪が少ない。
- 治具等で容易にマスキング(窒化防止)が出来き、部分窒化が出来る。
- 浸炭性ガスを使用することにより、窒化とともに浸炭が可能である。
- ガス濃度を容易に変えられ、窒化特性を調整できる。
適応材料
- 鉄鋼材料全般
- Ti(チタン)合金
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